このページではLinux系VPSサービスのVultr(ヴァルチャー)でMetaTrader(メタトレーダー)によるFX自動売買(EA)を稼働させる為の登録・契約方法を画像付きで詳しく紹介しています。
どなたでも分かるように説明していますので是非ご活用頂きたいと思います。
尚、本来MetaTrader(MT4/5)はWindows用に作られています。
そのWindowsで使用するものを設定によってLinux(Ubuntu・CentOS)で使用できるようにするので、動作しないEAもあります。
どうしてもランニングコストを抑えたいという方以外はWindows VPSの利用をおススメします。
Linux(Ubuntu・CentOS)は設定に30分~2時間を要しますが、Windows VPSは何も設定が要りませんので特に初心者の方はWindows VPSから始める事をお勧めします。
それでもLinux(Ubuntu・CentOS)でメタトレーダーを使いたいという方は続きをご覧ください。
Vultr(ヴァルチャー)のプラン比較
まず初めに7つあるVultrのプランを紹介します。
項目 | 1GB | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
---|---|---|---|---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | ||||||
時間料金 | $0.007 | $0.015 | $0.03 | $0.06 | $0.119 | $0.238 | $0.476 |
月額料金 | $5 | $10 | $20 | $40 | $80 | $160 | $320 |
CPU | 1コア | 1コア | 2コア | 4コア | 6コア | 8コア | 16コア |
メモリ | 1GB | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
ディスク(SSD) | 25GB | 55GB | 80GB | 160GB | 320GB | 640GB | 1280GB |
Ubuntu | 【21.04】【20.04】【20.10】【18.04】【16.04】 | ||||||
CentOS | 【8】【7】 | ||||||
リージョン | 東京、シンガポール、アムステルダム、パリ、フランクフルト、ロンドン、アトランタ、ニューヨーク、 シカゴ、ダラス、ロサンゼルス、マイアミ、シアトル、シリコンバレー、トロント、シドニー |
※2021年09月更新
最安値プラン(メモリ1GB)でもMetaTraderは動く
幾つのメタトレーダーを使用し、幾つのEAを稼働させるのかによってプランを選択しなければいけませんが、実際に試してみた所、最安値プランのメモリ1GBでもMetaTraderを動かせそうです。
しかしブラウザのFirefoxは起動しただけで固まってしまうのでFirefox以外を使用した方が良いでしょう。(Chromeは問題ない事を確認しました)
MetaTraderのみの稼働・Chromeのみの稼働は何も問題無さそうですが、MetaTraderを起動させながらChromeを使用するとページ移動に時間が掛かるので最安値プランを使用する場合は必要最小限の使用に留めた方が良さそうです。
MetaTraderを2つ以上稼働させた場合は厳しいかもしれませんので各自の環境で一度確かめて下さい。
Vultrは海外リージョンが豊富
Vultrは海外リージョンがとても豊富です。
国内のVPSサービスの場合はリージョンが少ないので殆ど選べないですが、Vultrは世界各地のリージョンを選択する事ができます。
使用しているFX会社に近いリージョンを選びたい方はVultrを使用してみては如何でしょうか?
また、VultrではWindows VPSも使用でき、Linuxと同じリージョンを選択可能なので、併せてそちらも検討してみて下さい。(月額$20~)
Vultrは時間課金なのでお試しや勉強に使える
Vultrは時間課金のシステムを採用しているので、一度試してみたい方や勉強の為に初心者の方が使うのに適していると思います。
もし合わなければ実際に使った時間分しか請求されません。
例えば上でご紹介したメモリ2GBプランの時間料金が$0.015なので、1日(24時間)しか使わなければ「$0.015×24時間=$0.36」の支払いだけで済みます。(実際は端数切り上げなので、$0.4の請求)
VPSサービスはどれも似たスペックのプランがありますが、同じようなスペックでも使ってみると全然違う事があります。
先程も書きましたが、Vultrのメモリ1GBプランは正直な所、MetaTraderを使用するのは不可能です。
しかしConoHaのメモリ512MBプランでは固まる事なくMetaTraderを動かす事が出来ました。
このような事もあるので本稼働させる前に時間課金で試せるというのは大きなメリットだと思います。
現在Vultrでは$100のボーナスが貰える
期間限定ではありますが今Vultrに登録し、支払い方法を登録すると$100分のボーナスが貰えます。(有効期限30日)
有効期限が短いのが少し残念ですが、メモリ16GBプランを丸々一ヵ月使用できますね。
使い方はそれぞれだと思いますが是非活用して下さい。
これまでは$50ボーナスでしたが2020年1月から$100になったようです。(サポートに確認した所このキャンペーンは現時点で終了の予定は無いそうです)
また、よそのサイトを見ると$10課金しないとボーナスが貰えないといった情報が出ていますが、サポートに確認したところ、支払い方法をリンクさせれば受け取れるようです。
クレジットカードの場合は登録が通れば無課金でも$100ボーナスが貰えますが、Paypalの場合は「リンクさせる=支払いを行なう」になるかと思うので幾らかの課金が必要になると思います。
Vultr(ヴァルチャー)の登録(契約)方法・手順
下記のリンクボタンからVultr公式サイトを開いて下さい。
Vultr公式サイトを開いたら画面右上の「Sign up」をクリックします。
次の画面でメールアドレスとパスワードを設定し、「Create Account」をクリックして下さい。
Email Addres | 登録するメールアドレスを入力します。 |
password | 半角小文字・大文字・数字を最低1つずつ使い10字以上で設定します。 |
Create Account | 入力が終わったらクリックします。 |
個人情報と支払方法の登録
メールアドレスとパスワードを設定すると個人情報の入力と支払方法の登録画面が現れるので必要事項を入力します。
支払い方法の選択 | Credit Card、Paypal、Bitcoin、Alipay、WeChat Payから選択できます。 |
Your Name | 半角英字(ローマ字)で氏名を入力します。 例)Taro Yamada |
Billing Addres | 半角英字(ローマ字)で市区町村以降の住所を入力します。 例)1-2 Aobadai,Aoba-ku |
Billing City | 半角英字(ローマ字)で市区町村名を入力します。 例)Yokohama |
Billing Postal Code | 半角数字で郵便番号を入力します。 |
Billing Country/Region | 日本に住んでいる場合はそのまま「Japan」を選択します。 |
Card Number | 半角数字でクレジットカード番号を入力します。 |
MM/YY | クレジットカードに記載されている有効期限を半角数字で入力します。月/年 |
CVV | クレジットカード裏面に記載されている下3桁のセキュリティコードを入力します。 |
I just want to link my credit card - $0.00 deposit | 使用した分だけ後払いで支払いをしたい場合はここにチェックを入れます。 |
支払額の選択 | 選択肢にない場合は「Other」を選択しボックスに金額を入力します。 |
I Agree to the Terms of Service | リンクされている規約に同意する場合はチェックを入れます。 |
Link Credit Card | 全ての入力・選択が終わったらクリックします。 |
メールの確認
支払い方法の設定が終わったら、登録メールアドレスにVultrから確認のメールが届いている筈なので本文にある「Verify Your E-mail」をクリックして下さい。
これでVultrの登録は完了です。
次はLinuxVPS(Ubuntu・CentOS)の追加や設定方法を説明していきます。
Vultrコントロールパネルからサーバーを追加する
コントロールパネル内のどのページでも良いので画面右側にある「+」ボタンをクリックします。(全てのページにあります)
+をクリックすると下の画面が開くのでOSやリージョンなどを選択します。
Choose Server | 初めから選択されていると思いますが、「Cloud Compute」を選択します。 |
Server Location | サーバーの地域を選択します。 |
Server Type | 当サイトではUbuntuの場合は「18.04」、CentOSの場合は「8」と「7」、Debianは「10」で手順を説明しているのでそれぞれこのバージョンを選択して下さい。 |
Server Size | サーバープランを選択します。 |
Enable IPv6 | IPv6を使用する場合はチェックを入れます。(自動売買を動かすのに必要はありません) |
Enable Auto Backups | バックアップを取得したい場合はチェックを入れます。(オプション料金が必要) |
Enable Private Networking | プライベートIPアドレスを使用したい場合はチェックを入れます。 |
Startup Script | そのままでOKです。 |
SSH Keys | サーバーログインに秘密鍵(シークレットキー)を使用する場合は登録・選択をしますが分からない場合はそのままで大丈夫です。 |
Enter server hostname | ホストネームを設定したい場合は入力します。(空欄で構いません) |
Enter server label | ラベルを設定したい場合は入力します。(空欄で構いません) |
Deploy Now | 全ての選択が終わったらクリックします。(課金が始まります) |
「Deploy Now」をクリックすると下の画面が開き、「Status」が「Installing」になるので、設定が完了するまで数分待ちます。
「Status」が「installing」から「Running」に変わったらCloud Instance欄のどこでも良いのでクリックして下さい。
クリックすると下の画面が開きますが、「IP Address」「Username」「Password」の3つをこれから使用する事を覚えておいて下さい。
OSにUbuntuを選択した場合
OSをUbuntuにした場合は下記ページでこの後の設定方法を説明しています。
デスクトップ環境はMATEとGNOMEを用意していますので好きな方を選択して下さい。(MATEの方が動作が軽いのでスペックの低いVPSを使う場合はMATEをおススメします)


設定(コマンド操作)に掛かる時間はおよそ30~40分程度です。
OSにCentOSを選択した場合
OSをCentOSにした場合は下記ページでこの後の設定方法を説明しています。
デスクトップ環境はMATEとGNOMEを用意していますので好きな方を選択して下さい。(MATEの方が動作が軽いのでスペックの低いVPSを使う場合はMATEをおススメします)
CentOS8はGNOMEのみとなります。



設定(コマンド操作)に掛かる時間はおよそ1時間40分~2時間程度です。
かなり時間が掛かりますので時間に余裕のある時に行なって下さい。
Vultrのレイテンシー(遅延速度)
Vultrのレイテンシ(遅延速度)を計測しました。
計測にはLatencyEAを使用しています。
※LatencyEAは実際に注文を出して遅延速度を計測するEAです。
Vultrは世界各地にサーバーがある為、本サイトで紹介している海外FX会社のメインサーバー所在地全てを網羅しています。
メインサーバーが東京にあるのはAXIORY、LandFX、TradersTrust、MyFXMarkets、IS6FXの5社。
メインサーバーがロンドンにあるのはXMTrading、GEMFOREX、FBS、Tradeviewの4社。
メインサーバーがニューヨークにあるのはTitanFX、MyFXMarketsの2社。
メインサーバーがアムステルダムにあるのはHotForexの1社。
また、比較のためにMetaTrader画面右下のサーバーステータスに表示されているレイテンシ(PING値)の数値も載せておきます。
計測条件
- OSは全てDebian 10(MATE)
- サーバープランは55GB SSDプラン(アムステルダムのみ25GB SSDプラン)
- 計測期間は24時間
- 同時稼働はロンドン4つ、東京5つ、ニューヨーク2つ、アムステルダム1つ
XMTrading(ロンドン)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 147 ms | 56 ms | 3,308 ms |
サーバーステータス | 19.27 ms |
GEMFOREX(ロンドン)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 455 ms | 50 ms | 79,064 ms |
サーバーステータス | 7.81 ms |
FBS(ロンドン)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 152 ms | 30 ms | 402 ms |
サーバーステータス | 2.34 ms |
Tradeview(ロンドン)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 121 ms | 33 ms | 364 ms |
サーバーステータス | 1.57 ms |
LandFX(東京)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 115 ms | 46 ms | 366 ms |
サーバーステータス | 1.69 ms |
AXIORY(東京)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 163 ms | 73 ms | 383 ms |
サーバーステータス | 1.90 ms |
Traderstrust(東京)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 113 ms | 27 ms | 297 ms |
サーバーステータス | 3.27 ms |
MyFXMarkets(東京)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 170 ms | 81 ms | 382 ms |
サーバーステータス | 3.89 ms |
IS6FX(東京)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 288 ms | 120 ms | 552 ms |
サーバーステータス | 122.00 ms |
TitanFX(ニューヨーク)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 135 ms | 60 ms | 436 ms |
サーバーステータス | 12.88 ms |
MyFXMarkets(ニューヨーク)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 134 ms | 45 ms | 468 ms |
サーバーステータス | 2.77 ms |
HotForex(アムステルダム)
計測方法 | 平均遅延速度 | 最小遅延速度 | 最大遅延速度 |
LatencyEA(24時間稼働) | 621 ms | 125 ms | 3,268 ms |
サーバーステータス | 4.67 ms |
VultrのLinuxを使う際の注意事項
最安値プランの25GB SSDプランで可能なメタトレーダー稼働数は1~2個でした。
MetaTrader3つ以上は確実に無理です。(3つ目を起動すると最初に起動したメタトレーダーが落ちます)
メタトレーダー2つの場合はリージョンによっては可能と思いますが、55GB SSD以上をお勧めします。
今回はアムステルダムのみ1社だった為25GB SSDプランを使用し、2社以上ある他のリージョンは55GB SSDで計測を行ないました。
Vultr(ヴァルチャー)まとめ
一番安いプランでもMetaTraderの動作に問題がない事を確認出来ました。
しかしながらFirefoxなど一部のアプリケーションを開くと固まってしまうので、心配な方は上のプランを使った方が良いと思います。
こちらの環境ではMetaTrader単体、ブラウザ(Chrome)単体での動作は問題ありませんでした。
しかし、MetaTraderとChromeを同時に使用すると動作が遅くなりましたので、それほど余裕は無さそうです。
VultrのUbuntuはちょっと癖があり、同じバージョンでも他のVPSサービスとは設定方法が異なっています。
どうにか最低限使用できるまでには出来ましたが、気になる方はCentOSを利用するか他社のVPSサービスのUbuntuをご利用下さい。
また、既に読んで頂いているかと思いますが、Vultrでは新規登録(支払い方法の登録)で$100分のボーナスを受け取る事が出来ます。
使用期限が30日と短いですが、$100分が無料で試せますので是非この機会に利用してみて下さい。
最後に注意点。Vultrは時間課金になっていますが、サーバーを削除しなければずっと課金は継続します。(停止だけではダメ)
課金を止めたい場合は必ずサーバーを削除するようにして下さい。
自動売買が可能なおススメの海外FX会社(業者)
当サイト内にてMT4/5が使えるおススメの海外FX会社のスペックや口座開設方法を細かく説明していますのでまだFX口座をお持ちでない方、他の海外FX会社の口座を開設したい方は是非参考にして頂きたいと思います。